【ハーブのいろは】湿布やチンキを作る

ハーブの使い方:④湿布やチンキを作る

大学時代、長野県の森林でフィールドワークをしたことがありました。
そこには、「森人」と呼ばれるような自然を愛する方々がたくさんいました。

ある日、山の中腹で蚊に刺されてしまうわけです。
すると、彼らが差し出したのは「ドクダミ」のエキスをひたひたにしみ込ませたコットンを密閉したジップロック。
虫に刺されたならムヒ”か”キンカン”という選択肢しかなかったもり蔵。

「これ、使ってみろ。効くぞ?」

(もり蔵)「・・・^◇^;」

使ってみて思ったのですが、とても良い。

もともと皮膚が弱く薬負けしてしまうことも多々あったのですが、この手作りドクダミエキスは大丈夫でした。


さて、今回は、森人も作る上級者向けの活用方法を2つご紹介します!

湿布

ハーブに含まれる植物化学成分を水溶性にして利用する方法です。
ガーゼや布に含ませて、皮膚に直接当てます。
有効成分が皮膚から吸収され、筋肉痛や捻挫などに有効です。

温湿布

《 特 徴 》患部を温める効果があるので、筋肉痛や肩凝りなどの慢性症状に効果があります。

 作り方&使い方

  (1)鍋で規定量の水を沸騰させ、火を止めてから規定量のハーブを入れる。蓋をして10分間かけて抽出。

  (2)ざるなどでハーブをこして、容器に移す。

  (3)液が温かいうちに、ガーゼや布に含ませて患部にあてる。

冷湿布

《 特 徴 》捻挫や打撲など急性症状に効果があります。
《 注 意 》症状が重い場合は、医療機関を受診してください。

 作り方&使い方

  (1)鍋で規定量の水を沸騰させ、火を止めてから規定量のハーブを入れる。蓋をして湯が冷めるまでの間抽出する。

  (2)ざるなどでハーブをこして容器に移し、冷蔵庫で冷やす。

  (3)ガーゼや布に含ませて患部にあてる。

チンキ

ハーブの植物化学成分をアルコールで抽出する方法です。
水溶性に加え、脂溶性の両方の成分を抽出させるのが特徴です。
保存期間も1年間と長く、アルコールを使用しているので吸収が早いことも利点の一つです。

《注意すること!》

  1. 長期保存をするため、使用器具は雑菌が繁殖しないようきちんと消毒する
  2. アルコールを使用するため、高齢者や子どもに使用する場合はアルコール分を飛ばしてから使用する

内用チンキ

お湯やハーブティにチンキを入れて内服する方法です。

 作り方&使い方

  (1)口の広いガラス製の容器に規定量のハーブとアルコールを注ぐ。

  (2)常温の部屋で1日1回容器を振って混ぜ、2週間漬け込む。

  (3)茶こしやコーヒーフィルターでハーブをこし、保存容器に入れる。

  (4)お湯やハーブティに出来上がったチンキを1、2摘たらし内服する。

外用チンキ

チンキを精製水で薄め、患部に塗って使用する方法。
アルコールを使用しているので、消毒には特に有効です。
グリセリンを含ませると、ハーブローションにもなります。

 作り方&使い方

  (1)内用チンキを精製水で4~10倍に希釈する。

  (2)布やガーゼ、コットン等に含ませて患部に塗布する。

私が森人からもらったのは、ドクダミの外用チンキだったんですね。
自分で作ると入っているものがわかりますし、安心します。
一度作ればワンシーズン使えたりもしますし、挑戦してみる価値は十分ありそうです!


もり蔵

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